【2018年12月(予定)より】JAL国際線特典航空券PLUSを導入:メリットとデメリットを検討してみた

JALは2018年12月(予定)から国際線特典航空券PLUSというシステムを導入することを発表しました。

http://www.jal.co.jp/jmb/award_renewal/?_ga=2.228806364.1929874399.1531571290-493151577.1529496762

Contents

大きな変更点(コンセプト)

「現行マイルの最大5倍くらい追加マイルを払えば、繁忙期でも特典航空券を予約できるよ」

JAL的に言うと「従来は特典航空券に空きがない場合はキャンセル待ちをしてもらっていたから、なかなか旅の計画が立てづらかったよね。今度からはマイルを追加で払えば予約できるようになるよ(だけどキャンセル待ちシステムは廃止するけどね)。だから、旅の計画が立てやすくなるのでしょ。(マイルさえ多く払ってくれれば、なんでも解決できるようにするからね←ここは個人的妄想)」というものです。

要は、特典航空券の発券に市場の原理を導入した(繁忙期には必要マイルが多くなるし、閑散期は従来のマイルで特典航空券の発券ができる)ということでしょう。

ここで問題となるのは「追加マイルの量」です。

「追加マイルの量」は日程や予約時点の状況によりマイル数が変動するのですが、その最大量が半端ありません

例えば、ハワイの基本マイル数は20,000マイルですが、日程や予約時点の状況によっては、基本マイル数が114,000マイル(最大)となりえる場合があるそうです。なんと6倍!

ハワイファーストクラスの基本マイルが50,000マイルですから、エコノミーがファーストを逆転するという現象が生じてしまいます

ただし、本当に最大値までマイルが必要になるかどうかは現段階ではわかりません

JALの「よくあるご質問」によると、最大値は「幅を持たせたご案内」だそうなので、実際に運用が始まってみないとどこまで必要マイルがインフレするのかわからないと思いました。

予約時に追加マイル数もわかるそうです。

路線や時期、予約日によりさまざまなマイル数となるため、幅を持たせたご案内とさせていただきました。

JAL国際線特典航空券PLUS開始後はJALホームページ上の空席照会などで、その時点の必要マイル数(追加のマイル数を含めた特典交換に必要な合計のマイル数)をご確認いただけるようになります。

追加マイルを払ってでも特典航空券を取りたいという方にとっては、改善といえると思います。

概要

・2018年12月から運用開始予定(正式な運用開始日は未定。別途発表予定)

・運用開始までに発券している場合は、現行の運用が適用。

・ファーストクラスには適用しない。

・変更のポイントは3点

この変更点のみを読むと、いいことだらけのように読めます。

「特典航空券を利用できるチャンスが広がって、すぐに予約確定できる。しかも、少ない必要マイル数で利用できるようになった。いいことだらけじゃないか!」

最初自分はこのように読んでしまいました。しかし、現実には、変更点1と2がセットで、3とは分けて考えた方がいいと思います。

変更点1と2について

変更ポイント1と2は最初に説明したとおりです。追加マイルさえ払えば特典航空券が発券できるようになりますので、「特典航空券を利用できるチャンスが広がります」し、特典航空券を早期に発券できるようになることから「旅のプランが立てやすくなります」。「追加マイルさえ払えば」という前提が抜けているように思えますが(意図的に抜いているような気がしますが)、メリットはまさにその通りだと思います。

JALホームページのイメージ図です。

他の変更点

・キャンセル待ちシステムの廃止

路線・クラスごとに設定

・予約変更不可(予約済み特典航空券を取り消し・払い戻しのうえ、新たに発券する。特典航空券の払い戻し時は、3,100円(税込)の払戻手数料が必要)

・ファーストクラスは適用されないことから、ファーストクラスとの組み合わせは不可

・1年間有効が予約便に限る。変更して延ばすことができない。

必要マイル(変更点3込み)

エリアごとから路線ごとに変更になりました。そのため、同じエリアでも必要マイルが変わりました。特にアジア2は都市ごとに大きく変わりました。

エコノミー

太字が必要マイルが少なった路線になります(変更点3に該当)

エリア都市基本マイルPLUS利用時
韓国ソウル、プサン7,500~34,000
アジア1高雄8,500~78,000
高雄除くアジア1(広州、上海、北京、台北、香港、マニラ等)10,000~78,000
グアムグアム10,000~59,000
アジア2クアラルンプール14,500~93,000
ジャカルタ15,500~93,000
シンガポール12,000~93,000
デリー17,500~93,000
ハノイ13,000~93,000
バンコク17,500~93,000
ホーチミン13,000~93,000
オセアニアシドニー18,000~74,000
メルボルン20,000~74,000
ロシアモスクワ17,500~128,000
ヨーロッパパリ、ロンドン26,000~141,000
フランクフルト23,000~141,000
ヘルシンキ23,500~141,000
ハワイホノルル、コナ20,000~114,000
北米すべて25,000~135,000

ビジネスクラス

エリア都市基本マイルPLUS
韓国すべて18,000~48,000
アジア1すべて24,000~99,000
グアムすべて22,500~90,000
アジア2すべて40,000~246,000
オセアニアすべて40,000~181,000
ロシアすべて40,000~261,000
ヨーロッパすべて55,000~391,000
ハワイすべて40,000~224,000
北米すべて50,000~394,000

最大マイル数くらいになった場合は、eJALポイントに交換して(1.5円/マイル)、通常通りの航空券を発券したほうが良いように思います。

(画像はすべてJALホームページから抜粋)

ANAも真似をするのでしょうか?

メリットを感じる人

・追加マイルを払ってでも特典航空券を取りたいという人

デメリットを感じる人

・マイル数がぎりぎりな人

・上級会員の人(キャンセル待ちは上級会員から解放されていたため、キャンセル待ちシステムがなくなるということは、上級会員のメリットが一つなくなることを意味するため)